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【森博嗣作品がもっと楽しめる】大人気S&Mシリーズのトリビアを集めてみた!

読書レビュー
この記事は約41分で読めます。

どうも、森博嗣さんの大ファン歴10年以上のもりひろです。

小説を読むだけでは物足りない、いや、博嗣作品をよりもっと楽しみたい

そんな熱心な森博嗣さんのファンのために、ネットや書籍をくまなく探して大人気「S&Mシリーズ」のトリビアを集めてみました。

これを知ればあなたも森博嗣さんのコアなファンの仲間入りです。

主な出典は以下のとおりです。

『森博嗣のミステリィ工作室』
『100人の森博嗣』
HP:森博嗣の浮遊工作室

サイドFIREを目指す二女のパパサラリィマン。
KindleUnlimitedこそがサラリィマンの最強の武器であることを証明したい!
日々奮闘するサラリィマンを後押しする情報を発信。たまに、資産運用などの話も。

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S&Mシリーズの基本情報

本シリーズはN大学工学部助教授の犀(S川創平超お嬢様のN大学生の西之園萌(M)絵が主人公のミステリィ小説で長編全10作品です。

短編集も2つあります。

すべてがFになる/1995年11月→1996年4月
冷たい密室と博士たち/1995年9月→1996年7月
笑わない数学者/1995年10月→1996年9月
詩的私的ジャック/1995年11月→1997年1月
封印再度/1996年2月→1997年4月
短編集・まどろみ消去/1996年春→1997年7月
幻惑の死と使途/1996年7〜8月→1997年10月
夏のレプリカ/1996年8月→1998年1月
今はもういない/1996年11月→1998年4月
数奇にして模型/1997年3月→1998年7月
有限と微小のパン/1997年6月→1998年10月
短編集・地球儀のスライス/雑誌掲載作品および書き下ろし→1999年1月
 ※初稿完成時期→実際の刊行時期。『すべてがFになる』文庫版解説より

初稿完成時期からも分かるとおり実質上の第一作目(森博嗣さんの処女作)は『冷たい密室と博士たち』でしたが、「デビュー作は派手な方が良い」という編集者の意向で『すべてがFになる』(メフィスト賞受賞)が第1巻として刊行されました。

メフィスト賞受賞、衝撃のデビュー作『すべてがFになる』

英題:THE PERFECT INSIDER

トリビア
  • 当初構想ではS&Mシリーズ5連作として書き上げた作品群の第4作目
  • メフィスト賞は森博嗣のため設立された
  • 真賀田四季が西之園萌絵に出す算数の問題「1から10までの数字を二組に分けて、どちらもグループの数字をすべて掛け合わせる。両者の積が等しくなることはあるのか?」はかつて名古屋大学の入学試験に出た非常に有名なもの
  • VRを使った密室トリックも本作に入れるつもりだったが、長くなったので第10作目『有限と微小のパン』に温存

孤島での殺人。すべてはここから始まった。
孤島のハイテク研究所で、少女時代から完全に隔離された生活を送る天才工学博士・真賀田四季。彼女の部屋からウエディング・ドレスをまとい両手両足を切断された死体が現れた。偶然、島を訪れていたN大助教授・犀川創平と女子学生・西之園萌絵が、この不可思議な密室殺人に挑む。新しい形の本格ミステリィ登場。
講談社BOOK倶楽部(森博嗣ONLINE)より

正真正銘の処女作『冷たい密室と博士たち』

英題:DOCTORS IN ISOLATED ROOM

トリビア
  • 95年の夏休みに約1週間で書き上げた処女作
  • 本作で出てくるS女子大は実際に星ヶ丘の上にある

衆人環視のなか、実験室で起きた不可思議な密室殺人劇。
同僚の誘いで低温度実験室を訪ねた犀川助教授とお嬢様学生の西之園萌絵。だがその夜、衆人環視かつ密室状態の実験室の中で、男女2名の大学院生が死体となって発見された。被害者は、そして犯人は、どうやって中に入ったのか!? 人気の師弟コンビが事件を推理し真相に迫るが……。究極の森ミステリィ第2作。
講談社BOOK倶楽部(森博嗣ONLINE)より

読むならこの1冊『笑わない数学者』

英題:MATHEMATICAL GOODBYE

トリビア
  • 最もミステリィファン以外の方に向いている作品
  • 「5連作の中で1冊読むならこれにして下さい」by森博嗣
  • ミステリィの枠組みの中に、より高尚な(あるいは役に立たない)謎(ミステリィ)を入れ込んだ
  • 何故「笑わない数学者」というタイトルにしたのか・・、それが逆トリックのヒント

消えたオリオン像の謎、2つの殺人。天才数学者が仕掛けたトリックとは?
偉大な数学者、天王寺翔蔵博士の住む「三ツ星館」。そこで開かれたパーティの席上、博士は庭にある大きなオリオン像を消してみせた。一夜あけて、再びオリオン像が現れた時、2つの死体が発見され……。犀川助教授と西之園萌絵の理系師弟コンビが館の謎と殺人事件の真相を探る。超絶の森ミステリィ第3作。
講談社BOOK倶楽部(森博嗣ONLINE)より

森博嗣さんの奥様も一押し『詩的私的ジャック』

英題:JACK THE POETICAL PRIVATE

トリビア
  • 森博嗣さんの奥様が「これは面白い」と言ってくれたのがこの作品

歌詞を真似た連続殺人事件。犯人は人気ロック歌手?
大学施設で女子大生が連続して殺された。現場は密室状態で死体には文字状の傷が残されていた。捜査線上に浮かんだのはロック歌手の結城稔。被害者と面識があった上、事件と彼の歌詞が似ていたのだ。N大学工学部助教授・犀川創平とお嬢様学生・西之園萌絵が、明敏な知性を駆使して事件の構造を解体する!
講談社BOOK倶楽部(森博嗣ONLINE)より

当初の構想では最終巻『封印再度』

英題:WHO INSIDE

トリビア
  • 当初は『封印再度』を最終巻とした5作品完結シリーズの構想だった
  • 犀川創平と西之園萌絵の関係の進展がメインテーマでありメイントリック
  • テーマは「禅」

不思議な家宝と、親子2代にわたる謎の死に、犀川&萌絵が挑む。
50年前、日本画家・香山風采は息子・林水に家宝「天地の瓢」と「無我の匣」を残して密室の中で謎の死をとげた。不思議な言い伝えのある家宝と風采の死の秘密は、現在にいたるまで誰にも解かれていない。そして今度は、林水が死体となって発見された。2つの死と家宝の謎に人気の犀川・西之園コンビが迫る。
講談社BOOK倶楽部(森博嗣ONLINE)より

シリーズ後半の始まり『幻惑の死と使徒』

英題:ILLUSION ACTS LIKE MAGIC

トリビア
  • 後半の5作品は西之園萌絵が主人公
  • 次作「夏のレプリカ」は同時進行で発生した事件であり、本作と次作は奇数章と偶数章でセット。両者のテーマは深いところで関係している
  • 本作に登場する滝野ヶ池公園は、森博嗣さんの自宅のそばにある牧野ヶ池公園をイメージ
  • テーマは「名前」

天才奇術師、死してなお奇跡を呼ぶ。事件は奇数章だけで描かれる。
「諸君が、一度でも私の名を呼べば、どんな密室からも抜け出してみせよう」いかなる状況からも奇跡の脱出を果たす天才奇術師・有里匠幻が衆人環視のショーの最中に殺された。しかも遺体は、霊柩車から消失。これは匠幻最後の脱出か? 幾重にも重なる謎に秘められた真実を犀川・西之園の理系師弟が解明する。
講談社BOOK倶楽部(森博嗣ONLINE)より

前作と対をなす『夏のレプリカ』

英題:REPLACEABLE SUMMER

トリビア
  • 当初『いつか問われる Fatal Question』というタイトルだったが、タイトルが重すぎるため『夏のレプリカ』に変更
  • ヴァン・ダインの『カナリヤ殺人事件』を真似たもの

眩い夏、不可解な誘拐事件。真実は、偶数章だけで明かされる。
T大学大学院生の簑沢杜萌は、夏休みに帰省した実家で仮面の誘拐者に捕らえられた。杜萌も別の場所に拉致されていた家族も無事だったが、実家にいたはずの兄だけが、どこかへ消えてしまった。眩い光、朦朧とする意識、夏の日に起こった事件に隠された過去とは?『幻惑の死と使途』と同時期に起こった事件を描く。
講談社BOOK倶楽部(森博嗣ONLINE)より

シリーズの中で最も異色作『今はもういない』

英題:SWITCH BACK

トリビア
  • S&Mシリーズの中で最も異色な作品
  • 『夏のレプリカ』で西之園萌絵が叔母の佐々木睦子に見合いに連れてかれるシーンが本作の伏線
  • テーマは「伝達」

嵐の山荘で、美人姉妹が殺された。一夏のアバンチュールの行方は?
避暑地にある別荘で、美人姉妹が隣り合わせた部屋で1人ずつ死体となって発見された。2つの部屋は、映写室と鑑賞室で、いずれも密室状態。遺体が発見されたときスクリーンには、まだ映画が……。おりしも嵐が襲い、電話さえ通じなくなる。S&Mシリーズナンバーワンに挙げる声も多い清冽な森ミステリィ。
講談社BOOK倶楽部(森博嗣ONLINE)より

シリーズの中で最も猟奇的『数奇にして模型』

英題:NUMERICAL MODELS

トリビア
  • これまでで一番猟奇的
  • タイトルは「好きにしてもOK」という洒落
  • 講談社ノベルスの表紙のミニカーは『幻惑に死と使徒』で犀川創平が買ったルノーのトゥインゴ

密室には、首を切断された女性モデルと容疑者。謎が複雑に絡み合う。
模型交換会会場の公会堂でモデル女性の死体が発見された。死体の首は切断されており、発見された部屋は密室状態。同じ密室内で昏倒していた大学院生・寺林高司に嫌疑がかけられたが、彼は同じ頃にM工業大で起こった女子大学院生密室殺人の容疑者でもあった。複雑に絡まった謎に犀川・西之園師弟が挑む。
講談社BOOK倶楽部(森博嗣ONLINE)より

シリーズの金字塔『有限と微小のパン』

英題:THE PERFECT OUTSIDER

トリビア
  • シリーズ最長の約40万文字だが物語は3日しか経過していない
  • 本書に出てくるテーマパークは本書を書く前に行った長崎のハウステンボスがモデル

テーマパークで次々と起こる殺人。背後にはあの「天才」の影が。
日本最大のソフトメーカが経営するテーマパークを訪れた西之園萌絵と友人・牧野洋子、反町愛。パークでは過去に「シードラゴンの事件」と呼ばれる死体消失事件があったという。萌絵たちを待ち受ける新たな事件、そして謎。核心に存在する、偉大な知性の正体は……。S&Mシリーズの金字塔となる傑作長編。
講談社BOOK倶楽部(森博嗣ONLINE)より

さいごに

S&Mシリーズは、ミステリィとして楽しめることはもちろんですが、犀川創平と西之園萌絵の関係性や人間としての成長が感じられるなど、単なる謎解きだけでないシリーズ全体のストーリィとしての面白さが魅力だと思います。

ミステリィというジャンルは単調になりがちですが、キャラが立っているこの二人の関係性がもう一つの軸として存在していることが面白いポイントです。

森博嗣さん自身も「S&Mシリーズはミステリィではないテーマがコアになっている(恋愛ではない)」と公言しています。

もりひろ
もりひろ

それが何なのか僕にもまだわかりません…もっと読み込まないと!

どっぷり森博嗣ワールドに浸って人生を楽しみましょう!

ではまた。

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