どうも、森博嗣さんの大ファン歴10年以上のもりひろです。
森博嗣さんの自伝的小説『喜嶋先生の静かな世界』の魅力を余すことなく語り尽くします。
自伝的小説と言われているくらいなので、大好きな森博嗣さんの思考にたくさん触れることができるのが本書の最大の魅力です。
こんな小説は未だかつて読んだことありません。
研究すること・学問を追求することがここまで深遠で純粋なものだったとは…
学生時代に出会いたかったと思わされた本です。
大学助教授だった森博嗣さんだからこそかけるリアルな世界です。
他人の目や評価には一切振り回されず、自分自身を貫く人間の周りはこんなにも静かな世界なんですね。
まじで憧れます。
●他人と考えが違うことや他人の目が気にならなる
●自分のペースや自分の時間を大切にできるようになる
●なにか夢中になれるものをみつけたくなる
●年齢性別関係なくとにかく今すぐなにか学びたくなる
ひたすら気持ちが前向きになる作品です。
人生に疲れた時や悩んでいる時に読み返したくなる一冊です。
どちらへ進むべきか迷った時には、いつも「どちらが王道か」と僕は考えた。それはおおむね、歩くのが難しい方、抵抗が強い方、厳しく辛い道だった。困難な方を選んでおけば、絶対に後悔することがない、ということを喜嶋先生は教えてくれたのだ
『喜嶋先生の静かな世界』第3章
学問の深遠さ、研究の純粋さ、大学の意義を語る自伝的小説
僕は文字を読むことが不得意だったから、小学生のときには、勉強が大嫌いだった。そんなに本が嫌いだったのに、4年生のときだったと思う、僕は区の図書館に1人で入った。その頃、僕は電波というものに興味を持っていたから、それに関する本を探そうと思った。その1冊を読むことで得られた経験が、たぶん僕の人生を決めただろう。意味のわからないものに直面したとき、それを意味のわかるものに変えていくプロセス、それはとても楽しかった。考えて考えて考え抜けば、意味の通る解釈がやがて僕に訪れる。そういう体験だった。小さかった僕は、それを神様のご褒美だと考えた。
講談社創業100周年記念出版
講談社BOOK倶楽部より
『喜嶋先生の静かな世界』の魅力
周囲の評価(雑音)に振り回されず自分を貫くことの素晴らしさ
サラリィマンになってからというもの、好きでもない仕事に朝から晩まで時間を奪われ、くだらない人間関係や先の見えない出世競争に気持ちを削られる毎日です。
上司や周囲の評価が気になったり、勝ち負けに心が乱されたり、周囲の雑音で頭の中はいっぱい…
僕の人生これで良いのか悩んだり、仕事や人間関係に疲れた時に本書に手を伸ばしたくなります。
本書には、そんな周囲の雑音に見向きもせず、自分自身を貫くものたちがイキイキと生きているからです。
研究や学問がラクだということでは決してありませんよ。
よく「フリダシに戻る」という表現があるけれど、研究では、フリダシに戻るなんて感覚は全くの日常茶飯事だ。普通の双六なら、フリダシがあればアガリが必ずあるが、そんな保証も研究にはない。双六のように道筋は示されていないから、戻ったともいえない、いつも、常にフリダシかもしれない。直したよ
『喜嶋先生の静かな世界』第2章
答えがない世界は、ビジネスの世界も一緒です。
サラリィマンの僕も、好きでもない答えのない世界に右往左往して心を疲弊しています。
ただ考えて、発想する。思いつくまで、考え続ける。発想というのは、それまで関係がなかった事柄の間に新しい関係性を見いだすことだ。道がないところを飛び越える。繋がっていなかった回路を結ぶことが、今のところ機械にはできないらしい。人間にしかできない行為と言える。この発想があるまで、ひたすら考える。
喜嶋先生の静かな世界』第2章
最近、AIやChatGPTなどの発展が目覚ましく、マジで仕事を奪われかねないと思っています。
仕事での自分の価値を上げるためには「発想力」を高める必要があると改めて感じました。
さいごに
社会というのは、人間関係が生い茂ったジャングルのようなところで、なにものにも触れずに生きていくことはできない。それはわかっている。でも、できれば、立ち止まって、目を閉じた時だけは、周りに何もない宇宙空間に漂っていたいのだ。
『喜嶋先生の静かな世界』第1章
ほんとその通りです。
僕も、生い茂ったジャングルをうまく切り抜けるターザンのようなサラリィマンになりたいものです。

冗談はさておき、「立ち止まって、目を閉じる」というのはとても大事だと思います。
周囲の雑音に無駄な反応しないこと。
「悩みや不安を解決する手段は余計な反応をしないことである」と説いたブッダの思考が超わかりやすく書かれたベストセラー『反応しない練習』(草薙龍瞬)は必読書です。
最後まで記事をお読みいただきありがとうございました。ではまた。
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